山菜の王様として名高い、タラノメ。
山菜の中でも希少価値が高く、山でタラの木を見つけた時は心の中でガッツポーズ。
太くてころっとした芽がついていたら、もうそれだけで良い朝です。
人とすれ違うと、ひょっとしたらもうこの先のタラノメを採ってきたのでは、、と少し焦り始めます。
基本的に頂上に芽生えた頂芽のみの収穫がマナーであり、採れる数が比較的少ないのが希少価値をより高めています。
そんな人気者が生えるタラの木は、葉が落ちていて枝分かれが少なく、上にまっすぐ伸びている姿が特徴的。
どんっと木のてっぺんに鎮座する頂芽を、簡単には取らせませんよ、とでも言わんばかりに、枝には所狭しとトゲが生えています。
軍手を貫通するほど硬くて鋭いトゲなので、収穫の際は硬めのグローブが必須です。
身長の高い木の幹をしならせて収穫する際のポイントは、節目を掴むこと。比較的トゲが少ないので持ちやすいのですが、それでも木自体が硬いため、しならせるためには相当な力が必要です。
そうしてようやく一つ目を収穫するわけですが、タラの木を見つけても、見上げたらもうすでに収穫された後だった、、なんてことも。
芽がついていてもまだ少し小さい、という時は、木の幹数センチごと頂芽を切って持って帰り、プランターに植え替えて食べごろまで育てる人もいます。
それだけ策を講じるほど、やっぱりタラの芽は美味しい。
ぷりっと、シャクっと、コリっと。肉厚でジューシーなタラの芽は天ぷらで頂くのが最高です。
他の山菜でも常にそうあるべきですが、やっぱりタラノメを食べる時は、”いただきます”と丁寧に、一つひとつを頬張って味わいたくなります。
見つけやすさ度
★★☆☆☆
日当たりのいい荒地や林縁に生息します。
見分けやすさ度
★★★☆☆
最初はコシアブラと見分けがつきづらいですが、タラノメの木の幹にはトゲがあり、コシアブラの木の幹にはトゲがありません。
下処理の手間
★★☆☆☆
芽の根元についているはかまを取り除き、軽く茹でて水にさらします。アクがほとんどないので、生のままでも調理に使えます。
味のクセ
★☆☆☆☆
クセはなく、シャクっとしたジューシーさが特徴です。
見つけた時のテンションの上がり方度
★★★★★★★★★★
時期
4月〜5月
秋田での呼ばれ方
たらのめ
栄養価
カリウム、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルや、βカロテンも豊富です。